それは突然の電話だった

出勤準備中の今週月曜日の朝

私の携帯に知人から電話が入った

普段であればありえないタイミングだ

そんな急ぎの用事もあるわけも無く

何事かと思い電話に出てみると

電話口からは涙声がもれてくる

必死にこらえながらも我慢しきれずに

言葉にならぬ声で話し始めた

「良くしてもらった人には直接伝えたくて」

さすがに私もただならぬ状況を察したが

内容は予想を上回る最悪の結末を伝えるものだった

「死んじゃった・・・」

お子さんが亡くなったことを知らせる電話だったのだ

彼には5歳になったばかりの長男と

生後2ヶ月の次男がいるが

亡くなったのは優しくておっとりして

笑顔が印象的だった長男

余りにも突然のこと過ぎて

彼にかける言葉も無かった・・・

昨日の夕方には通夜が営まれ

本当に大勢の人たちが別れを惜しんだ

私にとって自分より若い人の葬儀は初めてだったが

もう2度とこのような場所に居合わせたくないと感じた

私も月曜・火曜と仕事中にも関わらず

思い出しては涙が溢れる時間を過ごしたが

本当に悲しいのは知人夫妻であり

参列者に挨拶をしながらも

悲嘆にくれる二人を前にして

決して泣くまいと心に決めていたが

無駄な抵抗だった

どんな事情であれ

子供が親よりも先に旅立つことは

悲しすぎる出来事です・・・

涙する大勢の大人を

不思議そうな目で見る子供たち

そんな無邪気な姿は

ときに残酷でさえあると感じた

そして今日は告別式

ワイフは昨日に続いて参列してくれた

今日も大勢の人たちに見送られたそうだ

小さなカラダがもっと小さく姿を変える

そんな残酷な瞬間に立ち会ったであろうこの日

両親の心中は察するに余りあります

私も今後、どうやって彼らと顔を合わせれば良いのか?

そう思うと辛いのですが

そんな周囲の同情や気遣いは

立ち直ろうとする彼らに対しては

失礼なことかも知れませんね

事故・病気・火事などで子供が亡くなるニュースなんて

普段は当たり前のようにテレビで観ているが

当事者の周辺にはこのような悲しさが溢れている

何気なく街角ですれ違う人にも

そんな過去があるかも知れない

そう思うと切ないですね・・・

今までと同じ笑顔にはなれないだろうけど

背負った辛さは決して消えないだろうけど

本当に難しいとは思うけど

知人夫妻には一日も早く

前を向いて歩き始めて欲しいです

太陽のように周囲を明るく照らしてくれた君は

夜空で優しく光るお星さまになったんだね

昨年の9月

まさかこのときが君の顔を見る

最後になるなんて思いもしなかったよ・・・

お星さま

おとうさん、おかあさん、おとうと

みんなのことを

お空から見守ってあげてね

さようなら・・・