親戚の葬式

うまいもの博に行くつもりで

それなりに早く起きた土曜日の朝

ワイフの携帯にメールが届いていた

送り主はワイフの妹

主人のお父さんが

土曜日の早朝に亡くなったと

知らせるメールだった

ガンを患っており

既に治る見込みが無く

ここ数日が山場だとも

家族に知らされていた

その意味では

覚悟が出来ていた話ではある

覚悟をしているというのは

どういうことか?

その人が生きているにも関わらず

喪服の準備や

香典の準備をしていたのだ

そんな自分が少しイヤだった

それが正直な気持ち

故人は享年61歳

まだまだこれからだったのにね

義理の妹の義理の父親

私から見れば赤の他人みたいなもの

義妹が結婚するときに

一度だけ顔を合わせたことがあるだけ

正直に言って

私には特別な感情も湧かない

それでも

別れを悲しむ家族たちが

涙している姿を見ると

その光景自体が

非常に悲しいものだった

この世に生を受けたものは

必ずこの世を去る運命にある

そんなことは分かっている

分かっているが・・・悲しいことだね

私も自分の家族に対して

どのようにお別れをして欲しいのか

家族が元気なうちに

聞いておくことにした

そして

自分はどうして欲しいか

伝えることにした

ちなみに私は

遺体を焼いてさえくれれば

葬式もいらない

遺影もいらない

墓もいらない

何もしなくていい

忘れてくれればいい

いつまでも

死んだ人のことを考えるというのは

悲しいことだから